2. オステオパシー Harold Ives Magoun Sr. D.O.について
はじめに
オステオパシーは、Andrew Taylor Still, M.D. (1828–1917) の業績にルーツを持つ治療体系です。
Still博士は、人体が生来持っている自己調節能力と自己治癒能力を認識し、薬物を使用しない手技療法(マニュアル・メディスン)を提唱しました。
彼はまた、形態と機能の密接な関連性、そして身体全体の相互関係を理解することの重要性を説きました。
Still博士が確立したオステオパシーの概念は、William Garner Sutherland, D.O. (1873–1954) によって大きく発展します。
サザーランド博士は、頭蓋骨が動きのために設計されているという事実に気づき、その制限が健康を阻害し、最終的に痛みや病気につながるという考えを追求しました。
彼は今日、クラニオセイクラルセラピーとして知られる頭蓋領域のオステオパシーの創始者として称えられています。
本記事でご紹介する Harold I. マグーン Sr., D.O. は、この頭蓋オステオパシーという重要な分野の理論と実践を体系化し、次世代へと継承した人物です。
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1. Harold Ives Magoun Sr. D.Oとは
Harold I. マグーン, Sr., D.O., F.A.A.O. (1898–1981) は、オステオパシー界における優れた先駆者の一人です。彼は、頭蓋オステオパシーの創始者であるサザーランド博士の第一世代の学生の一人であり、同時に献身的な教育者でもありました。
マグーン博士の教育者としての影響は非常に大きく、クラニオセイクラルセラピー(CST)の考案者として知られる
John E. Upledger, D.O., O.M.M. (1932–2012) もまた、マグーン博士の弟子でした。
↑John E. Upledger, D.O.
Upledger博士は1968年、Cranial Academy(頭蓋アカデミー)が提供しマグーン博士が教鞭をとっていた頭蓋オステオパシーのコースに参加したことで、この分野に強く関心を持つようになったとされています。
2. Harold Ives Magoun Sr. D.Oと頭蓋オステオパシー
マグーン博士が頭蓋オステオパシーの分野において残した最大の功績は、知識と技術の体系化にあります。
彼はオステオパシー学生のための主要リソースとして、頭蓋オステオパシーの理論・手技をまとめた名著
『Osteopathy in the Cranial Field』の著者兼編集者を務めました。
この書籍は、サザーランド博士の考え方を明確かつ簡潔に示したものであり、1951年に初版が刊行されました(サザーランド博士存命中)。
↑サザーランド博士
本書は長年にわたり、Cranial Academy や Sutherland Cranial Teaching Foundation (SCTF) において標準テキストとして使用されてきました。
これらの団体ではかつて医師(M.D.)、オステオパシー医師(D.O.)、歯科医師(D.D.S.)のみが受講可能でしたが、近年では一般向けにも販売されています。
3. Harold Ives Magoun Sr. D.Oのおすすめ書籍
マグーン博士は、頭蓋オステオパシーの基礎を確立し、その普及に貢献する多くの文献を残しています。
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『Osteopathy in the Cranial Field』
頭蓋オステオパシーの理論・モデル・技術を体系化した、クラニオセイクラル分野のバイブル的存在。
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『Practical Osteopathic Procedures』
臨床現場でのオステオパシー的アプローチを実践的に解説した著書。
晩年には、この書籍を含め20本以上の論文を発表しています。
これらの著作は、サザーランド博士の革新的な研究を理解し、現代の臨床に活かすための重要な礎となっています。
終わりに
Harold I. マグーン, Sr., D.O. は、サザーランド博士の思想を明確で体系的な形で文書化し、
教育を通じて次世代のオステオパシー実践者(Upledger博士を含む)へと継承した、偉大な教育者であり臨床家です。
彼の功績は、現代の手技療法におけるクラニオセイクラル・コンセプトの普及と発展において、今もなお重要な遺産として受け継がれています。
参考URL:
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Excerpts from Craniosacral Therapy - Craniosacral Therapy Classes - Craniosacral Therapy Geneva, NY - Craniosacral Therapy Finger Lakes, NY - Craniosacral Therapy New York
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Excerpts from Dott. Antonio Rosario Cavallaro
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