子宮筋腫の原因とオステオパシーの可能性
はじめに
変形性股関節症の方で、子宮筋腫を合併している方は多い印象があります。
そこで、今回は、子宮筋腫の原因とオステオパシーの可能性について投稿しています。
子宮筋腫は、30代から40代の女性に特に多く見られる良性腫瘍です。多くの女性が「なぜできるの?」「薬や手術以外にできることはないの?」と疑問を抱かれているのではないでしょうか。
理学療法士として様々な年齢層の女性の身体と向き合ってきた経験から、子宮筋腫もまた、身体全体のシステム異常の一つの現れであると考えています。
今回は、子宮筋腫の主な原因について科学的視点から整理し、オステオパシーが提供できる自然治癒力を引き出すアプローチについてお話しします。
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子宮筋腫の主要な原因
1. ホルモン環境の影響
エストロゲン・プロゲステロンの作用 子宮筋腫は女性ホルモンの影響を強く受ける腫瘍です。特にエストロゲンの分泌が活発な生殖年齢に発症しやすく、閉経後に縮小することが知られています。
しかし、ホルモンは単独で作用するのではなく、身体全体の調整システムの一部として機能しています。自律神経系、内分泌系、免疫系の相互作用により、ホルモンバランスが決定されるのです。
2. 遺伝的素因と体質
家族歴の影響 母親や姉妹に筋腫の既往がある場合、発症リスクが高くなることが報告されています。これは遺伝的な要素だけでなく、類似した生活環境や体質的特徴も関与していると考えられます。
オステオパシー的には、骨格構造や内臓の位置関係、筋膜パターンなども家族間で類似することがあり、これらが循環や神経機能に影響を与える可能性があります。
3. 慢性炎症状態の持続
骨盤内環境の変化 近年の研究で注目されているのが、慢性炎症と子宮筋腫の関連性です。骨盤内の血流やリンパ循環の滞りは:
- 老廃物の蓄積と組織の酸性化
- 酸素・栄養素の供給不足
- 炎症性サイトカインの過剰産生
- 線維芽細胞の異常増殖
これらの連鎖反応により、筋腫の成長に適した環境が形成されてしまいます。
4. 環境因子の影響
内分泌かく乱物質への曝露 現代生活では、プラスチックや農薬、化学的な化粧品などに含まれる合成化学物質に日常的に接触しています。これらの中にはエストロゲン様作用を持つものがあり、内分泌系に影響を与える可能性が指摘されています。
5. 生活習慣と身体の容量
健康の容量を超えた状態 当院の基本的な考え方として、すべての人には「健康の容量」があります。精神的ストレス、栄養、睡眠、構造的問題、運動不足、環境因子など様々な要因が積み重なり、その容量を超過した際に症状が出現します。
子宮筋腫も、この容量を超えた際の身体からの重要なサインの一つと捉えることができます。
オステオパシー的視点での理解
構造と機能の相互関係
オステオパシーの基本原理である**「構造と機能は相互に関連している」**という観点から、子宮筋腫を考察すると:
骨盤の構造的問題
- 仙腸関節の可動性制限
- 恥骨結合の不整合
- 骨盤底筋群の機能不全
- 腰椎-骨盤リズムの破綻
これらの構造的問題は、骨盤内臓器への神経支配や血液・リンパ循環に直接影響を与えます。
Primary Respiratory Mechanism との関連
頭蓋仙骨系の調和 子宮は仙骨子宮靭帯を介して仙骨と密接な関係があります。頭蓋仙骨リズムの異常は:
- 硬膜テンションの変化
- 脳脊髄液循環の障害
- 自律神経機能の失調
- ホルモン調節中枢への影響
これらを通じて、間接的に子宮環境に影響を与える可能性があります。
オステオパシー施術による包括的アプローチ
1. 骨盤内循環の改善
構造的調整による血流・リンパ流の正常化
当院では以下のアプローチを行います:
仙腸関節のモビライゼーション
- 仙骨のnutationとcounternutationの回復
- 腸骨の生理的可動性の改善
- 骨盤リングの統合的機能回復
恥骨結合と恥骨の調整
- 恥骨結合の微細な動きの回復
- 骨盤底筋群への神経支配正常化
- 膀胱子宮窩の循環改善
内臓マニピュレーション
- 子宮の位置とモビリティの調整
- 卵巣・卵管の循環改善
- 腹膜反転部の癒着解除
2. 自律神経系の統合
Craniosacral approach による調整
第四脳室圧迫(CV4)
- 副交感神経優位状態の誘導
- 内分泌系の調和
- 自然治癒力の活性化
迷走神経の最適化
- 頸部での神経可動性改善
- 横隔膜機能の正常化
3. 筋膜系の統合的アプローチ
Myofascial release による組織統合
骨盤内筋膜の調整
- 子宮円索、仙骨子宮靭帯の緊張緩和
- 膀胱子宮靭帯、直腸子宮靭帯の柔軟性回復
- 骨盤筋膜の三次元的バランス調整
全身筋膜ラインの統合
- Deep Front Line(前深層線)の調整
- 横隔膜-骨盤底筋群の協調性回復
- fascial continuity を通じた全身調和
4. 呼吸機能の最適化
呼吸と骨盤内環境の関連
理学療法士としての解剖学的知識から、呼吸機能と骨盤内循環には密接な関係があることが分かっています:
- 横隔膜の動きが骨盤底筋群と連動
- 腹腔内圧の変化が静脈還流に影響
- 呼吸リズムが自律神経活動を調節
具体的なアプローチ
- 胸郭の可動性改善
- 横隔膜の機能回復
- 呼吸パターンの再教育
まとめ
子宮筋腫に対するオステオパシーアプローチは、腫瘍そのものを直接的に消失させるものではありません。しかし、筋腫が育ちにくい身体環境を整えることで、自然治癒力を最大限に引き出すサポートが可能です。
当院では、理学療法士としての解剖学的・生理学的知識と、オステオパシーの哲学を融合した包括的なアプローチを提供しています。
「治る力は、あなたの中にある」
この信念のもと、一人ひとりの身体と真摯に向き合い、その方が本来持つ健康への力を引き出すお手伝いをさせていただきます。
薬や手術に頼る前に、まず身体の内側からの環境改善を目指してみませんか?
気になる症状がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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