足の捻挫後 足が痺れる原因について

はじめに.

足をひねったあと、「痛みは引いたけど、なんとなく足の甲や外側が痺れる感じがする…」「皮膚の感覚が鈍いまま…」そんな症状が続いていませんか?

このような“捻挫後の痺れ”は、靭帯や関節だけでなく、神経の障害が背景にあることが少なくありません。今回は、PubMed論文や解剖学的な知見をもとに、そのメカニズムを整理し、オステオパシー的な対応も含めてご紹介します。

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1. 足関節の捻挫 グレードについて

足関節の捻挫は一般的に3段階(グレード)に分類されます:

  • グレードI(軽度):靱帯が伸びた状態(微小損傷)
  • グレードII(中等度):部分断裂を含む損傷、腫れ・歩行困難も出現
  • グレードIII(重度):靱帯完全断裂や関節の不安定性がある状態

特にグレードII以上になると、関節周囲の神経にも影響が及びやすくなり、感覚異常や痺れなどの神経症状を引き起こす可能性が高まります。


2. 末梢神経の牽引(けんいん)・圧迫・炎症・二次的な線維化

捻挫の際、靭帯や軟部組織とともに、足首周囲を走行する神経も傷つくことがあります。代表的なものは以下の通りです:

● 浅腓骨神経(superficial peroneal nerve)

  • 下腿外側から足背にかけて分布
  • 内反・底屈ストレスで牽引されやすく、しびれや感覚の鈍さの原因に

● 腓腹神経(sural nerve)

  • 外果後方~足背外側にかけての知覚を司る
  • 外果後面の打撲や血腫で圧迫されることも

● 脛骨神経枝(posterior tibial nerve branches)

  • 内果〜足底に分布し、足裏のしびれ感などに関与

主なメカニズム:

  • 牽引障害:神経が引っ張られミエリンや軸索が損傷
  • 圧迫障害:出血や浮腫、筋膜癒着により神経が締め付けられる
  • 炎症・線維化:慢性的な組織の炎症で神経が動きにくくなる

グレードIIIの捻挫では、腓骨神経障害の出現率は86%にものぼるという報告もあり、侮れません。


3. オステオパシーによる全身調整で痺れをさらに改善

オステオパシーでは、単に足首だけでなく、神経がどこで引っかかっているか、全身の神経経路を追って評価します。

  • 骨盤や腰椎の歪みが、神経の根本的な通り道に影響を与えていることも
  • 捻挫による筋膜の癒着や腱膜の緊張をリリースすることで、神経の滑走性を回復させる
  • 必要に応じて**神経モビライゼーション(神経の動きの再教育)**や、セルフケア指導も実施

「痛みがなくなったのに、なんとなく違和感が残る…」

そんな方こそ、神経機能に焦点を当てたアプローチで、より自然に動ける身体へと戻していくことができます。


終わりに.

足関節捻挫後のしびれ・感覚異常は、末梢神経の障害や癒着が原因であることが多く、放っておくと回復に時間がかかるケースもあります。

京都オステオパシーセンターでは、局所だけでなく神経の流れと全身のバランスを統合的にみることで、より根本的な改善を目指します。

「しびれが長引いている」「回復が遅い」と感じたら、お早めにご相談ください。

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