バイオテンセグリティと関節の支持メカニズム
はじめに
「関節のズレ」や「骨のゆがみ」といった表現をよく耳にしますが、本当に私たちの体は、ブロックのような構造でできているのでしょうか?
実は、近年注目されている**バイオテンセグリティ(生体テンセグリティ)**という考え方によって、関節や骨格の見方が大きく変わってきています。
この記事では、「テンセグリティ構造とは何か?」から、「生物の構造がどのように支えられているのか?」を解説し、バイオテンセグリティから見た関節の安定性についてご紹介します。
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1. テンセグリティ構造とは
「テンセグリティ(Tensegrity)」は、「連続的な張力と不連続な圧縮」からなる構造を意味します。
この構造の最も有名な例が、建築家バックミンスター・フラーが提唱したジオデシックドームや、ケネス・スネルソンによる彫刻作品です。
テンセグリティの特徴は、部品同士が直接接触せず、張力構造の中に圧縮部材が“浮かぶ”ように保持されること。
つまり、構造全体はしなやかで柔軟に見えながら、非常に強くて安定しています。
2. バイオテンセグリティとは
このテンセグリティの考え方を、生体構造に応用したものが「バイオテンセグリティ」です。
私たちの体も、骨を筋肉や腱・靭帯・筋膜といった張力を持つ組織でつり下げる構造になっています。
つまり、骨格は「重力に耐えて積み上げられた柱」ではなく、全身の張力ネットワークの中で“浮いて”存在している圧縮材なのです。
この視点から見ると、骨盤や背骨、関節は「はまり具合」や「位置」で支えられているのではなく、テンションバランスによって安定していることがわかります。
3. バイオテンセグリティからみた関節支持メカニズム
関節が安定している状態とは、単に「骨が正しく並んでいる」ことではありません。
靭帯や関節包、筋膜が適度な張力で引き合い、空間を保っていることが重要です。
例えば膝関節は、強い圧縮が加わっても、骨と骨が直接ぶつかることはありません。
「筋力」ではなく、「張力のバランス」と「形状」が関節の隙間を保つカギなのです。
このような力の伝達は直線的ではなく、非線形で、非ニュートン的に働きます。つまり、力をかければかけるほど変形するような単純な構造ではないのです。
バイオテンセグリティの観点から見ると、関節は「荷重に耐える柱」ではなく、しなやかに力を逃がしながら安定を保つダイナミックなシステムです。
終わりに
従来の「骨格は柱であり、筋肉はそれを動かすための紐」という考えでは、生体の構造や動きの本質を見誤ってしまいます。
バイオテンセグリティの視点に立つことで、関節の痛みや不安定さに対する見方が大きく変わります。
あなたの体は、単なる構造物ではなく、「張力と圧縮のバランスによって生きた形を保つ有機的なシステム」なのです。
整体やオステオパシーでの調整も、この張力バランスを整えるアプローチが非常に重要となってきます。
関節の不安定感、姿勢の崩れ、歩きにくさなどが気になる方は、ぜひ一度ご相談ください。
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