変形性股関節症と血管機能

はじめに

変形性股関節症(OA)は、加齢や過度の負荷により関節軟骨が摩耗することで発症すると考えられがちですが、血流の問題も重要な要因の一つです。近年の研究では、静脈のうっ滞や高血圧がOAの発症や進行に深く関わることが示唆されています。本記事では、膝関節の血液循環とOAの関係について解説し、血流改善のための対策を紹介します。

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1. 変形性関節症と静脈のうっ滞

関節の健康を維持するためには、適切な血流が不可欠です。静脈のうっ滞が生じると、骨や軟骨の形成に悪影響を及ぼし、OAのリスクを高めることが分かっています。

静脈うっ滞は、骨内の圧力を上昇させ、軟骨下骨の灌流を低下させます。例えば、骨内圧が26~45mmHg上昇すると、骨の血流が60%も低下し、酸素供給が不足します。結果として、軟骨や骨のリモデリングが阻害され、関節の変形が進行するのです。

また、ヒトのOAが進行した骨では酸素濃度が低下しており、正常な骨と比較すると約20mmHgの差があることが報告されています。これにより、軟骨の修復が滞り、関節の摩耗が加速するのです。

2. 変形性関節症と高血圧

OAの発症には高血圧も密接に関与しています。OA患者は正常血圧の人よりも高血圧の割合が高く、構造的損傷との関係が痛みとの関係よりも強いことが、システマティックレビューで示唆されています。

メカニズムとしては、高血圧により骨内圧が上昇し、軟骨下骨の酸素供給がさらに低下することで、骨芽細胞の働きが変化し、骨のリモデリングが異常をきたします。その結果、軟骨マトリックスの破壊が促進され、OAの進行が加速します。

実際に、股関節症患者の骨内圧を測定した研究では、進行期・末期の股関節症患者の骨内圧が36.2±15.2mmHgと、正常な股関節(17.2±5.9mmHg)と比較して著しく高いことが分かっています。高血圧の管理がOAの予防や進行抑制に重要であることを示唆しています。

3. 変形性関節症の血流対策

血流を改善することで、膝OAの進行を抑える可能性があります。以下の方法が有効と考えられます。

1. 適度な運動

歩行や軽いスクワットなど、関節に負担をかけすぎない運動は、血流を促進し、静脈のうっ滞を防ぎます。特にふくらはぎの筋肉を動かすことは、下肢の血液循環を改善するのに効果的です。

2. マッサージとオステオパシー

股関節周囲やふくらはぎのマッサージは、血液の流れをスムーズにし、静脈のうっ滞を軽減します。また、オステオパシーの手技療法を取り入れることで、関節の可動性を改善し、血流を促進することができます。

3. 血圧管理

高血圧がOAの進行に関与するため、塩分摂取を控え、カリウムを多く含む食品(バナナ、ほうれん草など)を意識的に摂ることで血圧を安定させましょう。定期的な血圧チェックも大切です。

4. 体重管理

肥満は膝関節に負担をかけるだけでなく、血流の低下を引き起こす要因にもなります。適正体重を維持することで、膝関節への負担を軽減し、血流を改善できます。

終わりに

変形性関節症は、単に関節の摩耗によって生じるものではなく、血流の問題とも深く関わっています。静脈のうっ滞や高血圧による骨内圧の上昇は、OAの進行を加速させる可能性があるため、日常生活の中で血流を意識した対策を取り入れることが重要です。適度な運動、オステオパシー、食事管理を組み合わせることで、膝の健康を維持しましょう。

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