膝が痛いとき、緩めるだけでよいのでしょうか|京都のオステオパシー臨床から

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よく動く身体にも、動きにくいところがある

身体は、柔らかければ柔らかいほどよい。そう思われることがあります。

ただ、施術の場では、全体としてよく動く方にも、局所的に動きにくいところが見つかります。逆に、よく動く部分に、さらに動きを加えることが適切とは限りません。今回の膝痛のケースでは、その違いを考えながら施術を進めました。

来院されたのは、海外から旅行中の女性です。立っているときに身体を少しひねり、右膝に鋭い痛みが出たとのことでした。翌日は軽い痛み程度だったものの、2日ほどたって痛みが増し、長く歩くとつらくなる状態でした。

施術後には、ご主人から、奥様が楽になったことに加え、確認や説明を丁寧に行った点についてもお声をいただきました。

膝が痛いとき、緩めるだけでよいのでしょうか|京都のオステオパシー臨床から Googleレビュー

翻訳:「大村さん、本当にありがとうございました!😊

施術を受けた後、妻の調子がとても良くなりました。なんと、怪我をしていた方の足が、怪我をしていない方の足よりも調子が良いと感じるほどだそうです!

施術の前にしっかりと状態を確認してくださったことや、妻の悩みにじっくりと耳を傾けてくださったことに、本人も大変感謝しておりました。また、痛みや不快感を一切与えることなく、姿勢を整えてくださった技術の高さにも非常に感銘を受けていました。

丁寧なご対応をいただき、改めて感謝申し上げます。妻にとって、とても素晴らしい体験となりました。

本当におすすめです!」

 

このような言葉をいただくと、うれしく思います。ただ、その場で楽になったことだけを切り取ると、今回どう判断したのかが伝わりません。膝への局所的な評価と、全身の動き方。その両方を行き来した過程をお話しします。

同じようなお悩みがある方へ

膝の痛みの症状は、痛みが出ている場所だけでなく、姿勢・呼吸・歩き方・これまでの身体の使い方が関係していることもあります。

「自分の場合はどこを見たらよいのか知りたい」という方は、LINEからお気軽にご相談ください。

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院内の評価・施術写真はイメージです。今回の方の写真や、実際に行った手技そのものを示す写真ではありません。

全身を見る前に、膝に起きていることを確かめる

膝が痛いとき、緩めるだけでよいのでしょうか|京都のオステオパシー臨床から|院内の様子

右膝には、内側の靭帯周囲と外側の関節裂隙付近に鋭い圧痛がありました。お皿の周囲には軽い腫れが感じられ、お皿が外側へ動きやすい印象もありました。

ひねった直後の痛みと、その後の経過から、靭帯などの組織に微細な損傷がある可能性を考えました。ただし、触診や動きの確認だけで損傷部位を特定したわけではありません。骨折や関節内の損傷を除外したということでもありません。

ご本人には、急性の痛みなので、その日のうちにすべての痛みが取れるとは約束できないと説明しました。そのうえで、膝への負担に関わりそうな全身の状態を確認し、施術後の反応を見ながら、膝への直接施術が必要か判断する方針をお伝えしました。

動く範囲だけでなく、どう支えているかを見る

この方は、背骨や腰まわり、膝など、全体として関節がよく動く方でした。いわゆる関節が緩いタイプで、反り腰の傾向も見られました。

身体のつながりを見るというのは、離れた場所に必ず原因があると決めることではありません。今回は、よく動く関節をどのように支え、動作の中でどこに負担が集まりそうか、という視点で確認しました。

全身をやみくもに緩めるのではなく、この方に残っている局所的な動きにくさを探していこうと考えました。

一緒に動いていただく方法を選んだ理由

今回は、ご本人の能動的な動きを利用しながら、身体の反応を確認して調整しました。全身を調整したあと、なお残っていた局所的な硬さには受動的に私がリリースを加えました。

施術の狙いは、身体をただ柔らかくすることではありません。よく動くところと動きにくいところを区別し、必要と考えた部分に働きかけることでした。

膝に直接施術するかどうかは、再評価してから

施術後に膝を再確認すると、私の触診では、お皿周囲の腫れが軽く感じられ、外側への動きやすさの印象も変わっていました。ご本人からも痛みがかなり軽減したと伺いました。

そのため、今回は膝そのものへの直接施術を追加しませんでした。

今回は、全身の動きにくい部分に働きかけたあと、膝の腫れやお皿の動きにも変化が見られました。ご本人の痛みも軽くなっていたので、膝への負担に関わる身体全体の状態を見直す意味があったと感じています。

痛みのある膝を丁寧に調べることと、その膝を支える身体全体を見ること。今回も、その両方を確認しながら進めました。

「膝には触らない方がよい」と結論づけたいのではなく、追加する前に確かめた結果、その日は追加しなかった。そこをお伝えしたいと思います。

良い反応があったあとにも、説明しておきたいこと

痛みが減ると、つい元の予定どおりに動きたくなるものです。旅行中なら、なおさらかもしれません。

それでも、組織損傷の可能性は残っているため、痛みが強くならない範囲で活動すること、腫れや痛みが増す場合には早めに整形外科を受診することをお伝えしました。階段などの生活動作についても助言しています。

一般に、体重をかけられない、膝が動かせない、急に大きく腫れる、赤みや熱感と発熱がある場合などは、施術より医療機関での評価を優先する必要があります。

施術直後の変化を喜ぶことと、回復途中である可能性を伝えること。その両方が必要だと考えています。

膝が痛いとき、緩めるだけでよいのでしょうか|京都のオステオパシー臨床から|施術風景

急性と慢性で共通する視点、同じにはできない対応

変形性膝関節症などの慢性の膝痛でも、膝以外の動きや生活での負担を確認する視点は役立ちます。ただ、今回のような急性の痛みとは、背景も経過も異なります。同じ方法で同じ反応が出るとは言えません。

膝への局所的な施術が必要な場合もあれば、運動や活動量の見直し、医療機関での検査が必要な場合もあります。

オステオパシーで全身を見ることと、膝を丁寧に見ることは、対立するものではありません。両方を確認しながら、その方に必要な対応を選ぶ。京都のOQで膝痛をご相談いただく際にも、この姿勢を大切にしています。


よくある質問

変形性膝関節症でも、膝以外を見ることはありますか?

あります。膝の曲げ伸ばしには、股関節、足首、骨盤、背骨、呼吸や循環の状態が関係することがあります。膝だけでなく、負担が集まりやすくなっている背景も合わせて確認します。

正座ができない場合、無理に曲げる練習をした方がいいですか?

腫れや熱感がある時に無理に曲げると、かえって反応が強くなることがあります。まずは膝が伸びにくいのか、曲がりにくいのか、体重をかけた時に痛むのかを分けて確認することが大切です。

強く押したり、無理に動かしたりする施術ですか?

基本的には、身体の反応を見ながら無理のない範囲で進めます。長く痛みが続いている膝は防御反応が出やすいこともあるため、強さよりも、どの組織が動きにくくなっているかを丁寧に見ていきます。

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この記事を書いた人

大村颯太
・理学療法士
・健康科学修士
・発達ケア・アドバイザー上級

Sota Omura
・Physiotherapist
・Master of Health Science
・JEFPA Certified Foot Care Advisor
・Developmental Care Advisor

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