身体が大きくても、見るべきことは変わらない|旅行中の腰痛と肩こりのケース

目次

旅行中の一歩が腰痛のきっかけになることがあります

今回対応させていただいたのは、旅行中に腰痛が出たオランダ人男性のケースでした。

身長は約230cm。かなりの高身長で、これまで私が対応してきた中でも、最も大きな身体の方だったと思います。

きっかけは、旅行中に階段を降りようとした時でした。勢いよく降りたことをきっかけに、そこから軽い腰痛が4日ほど続いている状態でした。

痛みは徐々に減ってきていて、安静時痛はありません。歩行時の痛みと、片足立ちジャンプをした時の腰の違和感が主な訴えでした。慢性的な肩こりもあり、腰だけでなく全身の負担が背景にありそうな印象でした。

旅行中の腰痛では、「階段で痛めた」「歩きすぎた」というきっかけがはっきりしていることがあります。

ただ、実際に身体を見ていくと、その一瞬だけで痛みが出たというより、もともとの身体の使い方や疲労が重なっていて、そこに階段の動作が最後のきっかけになったように見えることもあります。

同じようなお悩みがある方へ

腰痛・肩こり・Englishの症状は、痛みが出ている場所だけでなく、姿勢・呼吸・歩き方・これまでの使い方が関係していることもあります。

「自分の場合はどこを見たらよいのか知りたい」という方は、LINEからお気軽にご相談ください。

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以下のような方は、今回のケースと近い部分があるかもしれません。

旅行中に腰を痛めて、歩く時の違和感が残っている
階段を降りる動きで腰に不安が出る
腰痛と一緒に、肩こりや背中の硬さも感じている
痛い場所だけでなく、身体全体を見てほしい
海外からの旅行中でも、丁寧に状態を確認してほしい

腰の痛みを、腰だけで見ない理由

腰の痛みがあると、どうしても腰そのものに意識が向きます。

もちろん、腰の関節や筋肉、神経の状態を確認することは大切です。ただ、今回のように歩行時の痛みや片足ジャンプでの違和感がある場合、腰だけを見ていても全体像がつかみにくいことがあります。

歩く、階段を降りる、片足で支える。こうした動きでは、足部、膝、股関節、骨盤、背骨、胸郭が連動しています。

どこか一つの動きが硬くなったり、タイミングがずれたりすると、その負担が腰に集まることがあります。

今回のケースでは、右胸郭のかたさ、右膝関節の動きの違和感、骨盤のねじれが印象的でした。腰に痛みは出ていましたが、身体全体として見ると、右側の動きのつながりに負担が出ていたように感じます。

身体が大きくても、見るべきことは変わらない|旅行中の腰痛と肩こりのケース|京都オステオパシーセンターOQ 2F

右胸郭・右膝・骨盤のねじれから見えたこと

右の胸郭が硬くなると、体幹の回旋が出にくくなります。

本来であれば、歩く時には胸郭と骨盤が自然に連動します。胸郭が動きにくいと、その分を腰や骨盤で代償しやすくなります。

さらに、右膝の動きに違和感があると、片足で支える時に骨盤が安定しにくくなります。骨盤がねじれた状態で歩くと、腰にかかる負担も偏りやすくなります。

今回、片足立ちジャンプで腰に違和感が出ていたことは、こうした連動の崩れを確認するうえで参考になりました。

ジャンプというと大げさに聞こえるかもしれませんが、軽く片足で支えて跳ぶ動きは、下肢から骨盤、体幹までがどのくらい協調しているかを見る手がかりになります。

腰が悪い、膝が悪い、と分けて考えるよりも、右胸郭・右膝・骨盤がどうつながって動いているかを見る必要がありました。

今回行ったアプローチ

施術では、右の胸郭、右膝、骨盤周囲、脊柱を含めて調整していきました。

腰を直接どうするかだけではなく、腰が無理なく動けるように、周囲の組織の動きや緊張を整えていくことを意識しました。

オステオパシーでは、痛みのある場所だけを切り取って考えるのではなく、身体全体のつながりの中で、その場所にどう負担が集まっているのかを見ていきます。

今回も、階段を降りた時の腰痛という訴えに対して、腰だけでなく、胸郭、膝、骨盤、脊柱の関係を見ながら進めました。

身体の大きさが非常に大きかったので、手の置き方や立ち位置も普段以上に工夫が必要でした。力で動かそうとするのではなく、組織が動ける方向を確認しながら、少しずつ調整していく形です。

片足ジャンプの安定と肩こりの変化をどう考えるか

施術後は、片足ジャンプが安定し、腰の痛みもなくなったようでした。

慢性的な肩こりもすっきりしたとのことで、最後は喜んで握手してくださいました。

腰痛で来られた方の肩こりが変化することがあります。これは不思議に見えるかもしれませんが、胸郭や脊柱、骨盤の動きが変わると、首肩まわりの負担のかかり方も変わることがあります。

もちろん、これは今回のケースで見られた反応であり、すべての方に同じ結果をお約束するものではありません。

ただ、腰の痛みと肩こりを別々のものとして見るだけでなく、身体全体の動きの中でつながりを見ていくと、説明がつきやすいことがあります。

今回の変化も、腰だけを触ったから起きたというより、右胸郭、右膝、骨盤、脊柱を含めて全体の動きが変わった結果として見られた反応だと考えています。

身体が大きくても、見るべきことは変わらない|旅行中の腰痛と肩こりのケース|施術風景

施術者側の身体の使い方も問われたケース

個人的には、かなり考えさせられるケースでもありました。

約230cmの方の身体を扱う場合、普段と同じ感覚では、自分の身体の位置が合いません。手の角度、立ち位置、身体の使い方を少しずつ変えながら、どうすれば無理なく組織にコンタクトできるかを探る必要がありました。

大きな身体だから、強い力が必要というわけではありません。

むしろ、自分の力で動かそうとしすぎると、こちらも患者さんも負担が大きくなります。組織にフォーカスして、どの方向に動きやすいのか、どこで抵抗が出るのかを丁寧に感じながら進めることが大切です。

身体の大きさが違っても、基本は変わらない。

その方の身体にどう向き合うか。組織が何を示しているのか。自分の身体の位置や触れ方をどう調整するか。

とてもシンプルですが、臨床ではそこがいちばん難しく、いちばん大事なところなのかもしれません。

OQでご相談いただきたい方へ

旅行中の腰痛や、慢性的な肩こりでお困りの方は、まずは無理のない範囲で状態を確認することが大切です。

強い痛みやしびれ、転倒後の痛み、発熱を伴う痛みなどがある場合は、医療機関での確認を優先してください。

そのうえで、動いた時の違和感や、身体全体の固さ、歩く時の不安が残っている場合には、全身のつながりから評価していくことも選択肢になります。

腰だけでなく、胸郭、骨盤、膝、脊柱の関係を見ながら、その方の身体に合わせて丁寧に進めていきます。


よくある質問

腰痛でも腰以外を確認することはありますか?

あります。腰の痛みには、股関節、骨盤、背骨、呼吸、腹部の緊張などが関係していることがあります。腰だけを見て終わりではなく、負担がかかりやすい身体の使い方も確認します。

坐骨神経痛のようなしびれがある場合も相談できますか?

状態によります。強いしびれや筋力低下、排尿排便の異常がある場合は医療機関での確認が必要です。そのうえで、身体の動きや神経に負担がかかりやすい背景を見ていくことはあります。

一度で良くなりますか?

症状の経過や生活背景によって反応は変わります。一度で変化を感じる方もいますが、長く続いている症状ほど、身体の使い方や負担の流れを少しずつ見直す必要があります。

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この記事を書いた人

大村颯太
・理学療法士
・健康科学修士
・発達ケア・アドバイザー上級

Sota Omura
・Physiotherapist
・Master of Health Science
・JEFPA Certified Foot Care Advisor
・Developmental Care Advisor

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