パーキンソン病——震え・歩行障害にオステオパシーと運動指導でできること

パーキンソン病の腕のリハビリシーン|京都オステオパシーセンターOQ

震える、歩幅が小さくなった、前かがみで歩くようになった——パーキンソン病は進行性の神経変性疾患ですが、身体の使い方・姿勢・歩行パターンへのアプローチで症状のコントロールが改善するケースがあります。

この記事では、パーキンソン病の特徴とオステオパシー・運動指導によるアプローチを解説します。

目次

パーキンソン病とはどんな状態か

パーキンソン病は、脳の黒質ドパミン神経が変性・消失することで起こる神経変性疾患です。主な症状は、安静時振戦(じっとしているときに手が震える)、筋固縮(筋肉がこわばる)、動作緩慢(動きがゆっくりになる)、姿勢反射障害(バランスを崩しやすくなる)の4つです。

これらが重なることで、小刻み歩行・すくみ足・前傾姿勢・転倒リスクの増加が起こります。薬(レボドパなど)が中心的な治療ですが、身体機能の維持には運動・リハビリも重要とされています。

運動・身体アプローチの重要性

パーキンソン病では、薬だけでなく運動が症状の進行を緩やかにする可能性が示されています。特に有酸素運動・バランストレーニング・歩行訓練が有効とされており、身体機能の維持と転倒予防に役立ちます。また、姿勢の前傾・体幹の硬直が進むと呼吸機能や嚥下にも影響することがあります。体幹の柔軟性と可動性を保つことが、QOLの維持につながります。

オステオパシーでできること

OQでは、パーキンソン病そのものを治療することはできませんが、以下のようなアプローチで身体機能の維持・改善をサポートします。

パーキンソン病の手のリハビリシーン|京都オステオパシーセンターOQ

体幹・胸郭の可動性を整える
パーキンソン病では体幹の前傾・回旋の減少が起こりやすくなります。胸椎・肋骨・横隔膜の可動性を保つことで、姿勢の改善と呼吸機能の維持を目指します。

歩行パターンの改善指導
小刻み歩行・すくみ足に対して、歩幅・腕の振り・リズムを意識した歩き方の指導を行います。音楽や声かけを使った「外部キュー」の活用も有効です。

バランスと転倒予防
姿勢反射障害によって転倒リスクが高まります。重心の移動・片脚立ちなど、日常動作に近い形でのバランス訓練を取り入れます。

関節の可動性維持
筋固縮により関節が硬くなりやすいため、全身の関節可動域を定期的に評価・維持するアプローチを行います。

パーキンソン病の床上運動指導シーン|京都オステオパシーセンターOQ

まとめ

パーキンソン病は進行性の疾患ですが、身体機能の維持・改善には運動とオステオパシーアプローチが有効です。薬物療法と組み合わせながら、できる限り長く動ける身体を保つことを目指します。パーキンソン病をお持ちの方・ご家族の方は、一度ご相談ください。

参考文献

  1. Tomlinson CL, et al. “Physiotherapy versus placebo or no intervention in Parkinson’s disease.” Cochrane Database Syst Rev. 2013;9:CD002817.
  2. Keus SH, et al. “Evidence-based analysis of physical therapy in Parkinson’s disease with recommendations for practice and research.” Mov Disord. 2007;22(4):451–460.
  3. Hirsch MA, et al. “Exercise and neuroplasticity in persons living with Parkinson’s disease.” Eur J Phys Rehabil Med. 2009;45(2):215–229.

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