産後の身体の不調・骨盤・授乳期のお悩み|京都オステオパシーセンターOQ

産後の身体のお悩みへ — 京都オステオパシーセンターOQ


こんな方が来られています

  • 産後6ヶ月・1年が経っても骨盤がガクガクする感じが残っている
  • 授乳・抱っこのたびに首・肩・背中が痛む
  • 産後から頻尿・骨盤底の違和感が続いている
  • 産後ケア施設でケアを受けたが、まだ回復しきれていない感がある
  • 寝ても疲れが取れない。育児中なのに身体が「降りられていない」感じ
  • 帝王切開だった。腹部に違和感や引きつりが残っている
  • 産後うつの治療中だが、身体の面からもサポートしてもらいたい

✍️ 執筆者

坂田雄亮(Yusuke Sakata)
イギリス・ウェールズ大学スウォンジー校(Swansea University)オステオパシー学士号(BSc(Ost))取得。ベルギー進化医学系オステオパシー研究所(EVOST — Evolutionary Medicine within the Osteopathic Field)修了(アジア唯一の修了者)。M.I.C.O.(Member of the Institute of Classical Osteopathy, England)。京都オステオパシーセンターOQ院長・OLL株式会社代表取締役。2007年OQ開業、臨床経験25年以上。産後の骨盤・授乳姿勢・骨盤底・神経系の回復を、25年以上にわたって観察してきました。「産後だから仕方ない」で終わらない身体の物語を、一緒に辿ります。

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産後の身体は「回復の途中」にある

お産は、身体にとって大きな出来事です。骨盤は出産に向けて大きく開き、産後6ヶ月かけてゆっくりと戻ります。ホルモンの急変動・睡眠の分断・授乳の繰り返し・育児姿勢の蓄積——これらが重なる産後の時期は、身体が自分で回復しようとしながらも、様々な方向から負荷がかかり続ける時期です。

Greer Kirshenbaumは著書(The Nurture Revolution, 2023)の中で、産後の親の神経系は赤ちゃんの神経系と同期するように動いており、その移行期に親自身の神経系が十分に休める状態にあることが、赤ちゃんの神経発達にも深くかかわると述べています。産後の疲れは「育児が大変だから」だけではありません。神経系そのものが、次の段階に移行しきれていない場合があります。

OQでは、この「回復の途中」の身体を、症状の名前で型にはめずに身体の物語として一緒に辿ります


産後の「手前」で起きていること

① 「骨盤が戻らない」の手前

授乳・抱っこの左右偏りで、仙腸関節が「途中の状態」で固定されているパターンがありました。骨盤が出産で開いた後、片側だけに授乳・抱っこの負荷がかかり続けると、仙腸関節の動きが非対称なまま固まりやすくなります。産後2〜3ヶ月を過ぎても続く骨盤のガクガク感・恥骨の不快感は、このパターンが多いです。

② 「授乳・抱っこで首肩が痛い」の手前

授乳姿勢が固定されることで、横隔膜・頸椎・肩甲帯に一方向の負荷がかかり続けているパターンがありました。授乳中は同じ体勢を長時間保ちます。横隔膜の動きが制限されると、それに引っ張られて頸椎・肩甲帯の動きにも影響が出ます。「授乳の度に肩が痛い」の手前には、横隔膜と頸椎の連動があります。

③ 「骨盤底の回復が遅い」の手前

経腟分娩後の会陰・骨盤底の緊張パターンが、産後のケアだけでは解消しきれていないパターンがありました。骨盤底は産後に弛緩しやすいと同時に、防御的に緊張しやすい側面もあります。「ケーゲル体操をしても改善しない」「むしろ悪化した」という場合、骨盤底の過緊張が起きていることがあります。

④ 「産後の疲れが取れない」の手前

後頭部と仙骨の動きが固まり、自律神経が「降りる場所」を失っているパターンがありました。出産後、身体は警戒モードから休息モードへの移行を試みます。後頭部(後頭骨)と仙骨は、硬膜を介してつながっており、その動きの回復が自律神経の落ち着きと深く関わります。

⑤ 「帝王切開後の違和感」の手前

腹部の癒着や姿勢の変化が、骨盤底・横隔膜・腸の動きに影響しているパターンがありました。帝王切開では腹壁の複数の層が切開・縫合されます。術後の癒着が腹部の筋膜連続性に影響し、呼吸・骨盤底・腸の動きが制限されることがあります。帝王切開後の身体には、腹部から始まる全身の連鎖を評価することが大切です。


OQのアプローチ

  • 仙腸関節・骨盤の評価:左右の動きの均等性・仙骨の可動性を確認します
  • 横隔膜の評価:授乳・育児姿勢による横隔膜の制限を確認します
  • 骨盤底の評価:緊張・弛緩のパターンを外側から観察します(内診は行いません)
  • 後頭部・仙骨の評価:自律神経の調律に関わる後頭骨と仙骨の動きを確認します
  • 帝王切開後の腹部評価:腹部筋膜の連続性と隣接臓器への影響を確認します

手技はすべてごく穏やかです。骨盤底は内診を行いません。


OQでできること・できないこと

できること

  • 骨盤・横隔膜・骨盤底・後頭部・仙骨の状態を観察し、身体が自分で回復しやすい条件を整えること
  • 産科・助産師・産後ケア施設・婦人科・精神科と並行して動くこと

できないこと

  • 産後6〜8週未満(産褥期中)はお受けできません
  • 産後うつの診断・治療は精神科・心療内科の役割です
  • 産科的な診断の代わりにはなりません
  • 骨盤底の内診は行いません
  • 同じパターンに見えても、お一人お一人の身体は違います

よくあるご質問

Q. 産後いつから来られますか?

産後6〜8週目以降を目安としています。産褥期(産後6週まで)は身体が出産の修復に集中している時期ですので、その期間は控えていただいています。帝王切開後は8〜12週を目安に、産科医の許可が出てからお越しください。

Q. 骨盤ベルトをしているのですが、並行できますか?

はい。骨盤ベルトはある程度サポートになりますが、仙腸関節の動きの非対称そのものには届きません。骨盤ベルトと並行してOQをご利用いただけます。

Q. ケーゲル体操をしているのに改善しません。

骨盤底の過緊張が起きている場合、ケーゲル体操でかえって症状が悪化することがあります。骨盤底の緊張・弛緩のパターンを評価した上で、適切なアプローチを一緒に考えます。

Q. 授乳中でも受けられますか?

はい。授乳中の方も多くお越しいただいています。施術は横向き・仰向けを状況に応じて選びます。授乳直後・直前でも問題ありません。

Q. 赤ちゃんを連れて来られますか?

はい。OQでは託児サービスをご用意しています。お子さんと一緒にお越しの場合は、ご予約時にお知らせください。


📖 この記事と「体は賢い」冊子のつながり

  • 第1章 体は賢い:「産後の身体は、自分で回復しようとしている」——OQはその回復を邪魔している要因を取り除きます
  • 第2章 体はつながっている:仙腸関節→横隔膜→骨盤底→後頭部という連鎖
  • 第3章 流れが止まるとき:授乳・育児姿勢の蓄積が身体の流れをどう止めるか

👉 冊子「体は賢い」(WP公開時URL:o-q.jp/booklet/


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「産後の回復が思うように進まない」「骨盤底が気になる」「授乳期の肩こりが続く」——身体の物語を、産後の視点から一緒に辿る場所です。

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末尾注記

※本ページは、OQの臨床で出会った複数の患者さんの経験を統合して構成した複合症例(composite case study)を含んでいます。特定の個人を指すものではなく、同じようなパターンで悩んでいる方の参考になるよう、教育目的でご紹介しています。身体の反応は人それぞれ異なり、同様の経過や結果を保証するものではありません。

産後うつの治療・産科的な処置・骨盤底の医療的評価が必要な場合は、精神科・産科・泌尿器科にご相談ください。OQは医療機関の代替ではなく、並行してご利用いただく場所です。