はじめにお読みください。当院ではうつ病そのものを治療することはできません。うつ病の診断・薬物療法・精神療法は、必ず精神科・心療内科などの医療機関で受けてください。当院の施術は、医師の治療を受けている方の身体症状(肩こり・頭痛・不眠・自律神経の不調など)をケアする補助的な役割を担います。
うつ病は、気分の落ち込み・興味や喜びの喪失が長く続く疾患で、脳の神経伝達物質(セロトニン・ノルアドレナリンなど)の働きの変化が背景にあると考えられています。「気の持ちよう」ではなく、身体疾患と同じく医学的な治療が必要な状態です。
医療機関での治療の柱は、休養・薬物療法(SSRI・SNRI・NaSSA・ミルタザピンなど)・精神療法(認知行動療法など)の3つです。症状が重い時期は休むこと自体が治療になります。寛解(症状が落ち着いた状態)に至っても、再発予防のために半年〜1年は治療を続けるのが一般的です。
うつ病に伴って、不眠・頭痛・肩こり・首こり・倦怠感・食欲低下や過食・便秘や下痢・動悸・めまいといった身体症状が出る方が多くいます。これらの身体症状は、うつ病が良くなるにつれて軽くなることもありますが、身体症状だけが残ってしまうこともあります。
なお、うつ病の診断・薬の調整・休職判断は医療機関の専門領域です。当院では、主治医の治療と並行して、身体症状の軽減と、動ける範囲を少しずつ広げるサポートを担います。
○ 当院でできること
- うつ病に伴う身体症状(肩こり・首こり・頭痛・不眠・自律神経の不調・腰痛・冷え・むくみなど)のケア
- 来院・施術中の負担を抑えた関わり方(無理に話さなくてよい、寝た姿勢中心、短時間調整など)
- 薬の副作用で体が動かしづらい時期の身体機能維持の支援
- 寛解期の再発予防のための生活リズム・運動・睡眠の整え方のご相談
× 当院でできないこと
- うつ病そのものの診断・治療・薬の調整
- カウンセリングや精神療法(専門の心理職・精神科医の領域です)
- 希死念慮への緊急対応
- 診断書の発行・休職や復職の判断
- 当院は施術や運動指導を行う場であり、医療機関が提供するリハビリや精神医療とは異なります
※ 当院での施術は、主治医の治療を中断する理由にはなりません。処方された薬は自己判断で減らしたり止めたりせず、必ず主治医にご相談ください。
うつ病の方の身体は、長く続いた緊張と、動けない時間の蓄積を抱えています。寝てばかりで筋肉がこわばっている方、肩や首が常に上がったままの方、呼吸が浅く胸郭が固まっている方、自律神経のバランスが崩れて消化器症状が長引いている方など、それぞれに身体のクセがあります。
「気持ちが先か、身体が先か」は議論の分かれるところですが、臨床的には身体の緊張が解けると、気持ちの動きやすさも変わる方が一定数います。逆に、身体症状(不眠・頭痛・倦怠感)が続いていると、気持ちの回復が止まることも多くあります。当院では、薬物療法と精神療法でも残ってしまう身体の側に丁寧に手を入れます。
大切なのは、「動けない時期に無理に動かさない」ことです。うつ病の急性期に「運動が良いから歩きましょう」と勧められても、できないものはできません。横になったまま受けられる施術、呼吸が楽になる胸郭・横隔膜の調整、足首から下だけのケアなど、その日にできる範囲から始めます。
身体の緊張をほどく
うつ病の方に多い肩・首・後頭部・顎の慢性的な緊張を、強い圧をかけずにゆるめていきます。長く続いた緊張は短時間で解けないため、「ほぐす」より「ゆるむ環境を整える」感覚で進めます。眠ってしまう方も多いですが、それも回復のサインとして大切にしています。
呼吸と胸郭の調整
気分が落ち込んでいる時期は呼吸が浅くなり、胸郭(肋骨周り)が固くなりやすいです。横隔膜・肋間筋・胸椎の動きを回復させると、自然と深い呼吸が戻り、自律神経のバランスも整いやすくなります。深呼吸を意識的にするのではなく、「勝手に深く呼吸できる身体」に戻すことが目標です。
自律神経・消化器症状のケア
うつ病に伴う不眠・便秘・下痢・食欲低下・動悸・冷えは、自律神経のバランスの崩れと関連しています。当院では、頚椎・骨盤・腹部・足首の緊張に手を入れ、副交感神経が働きやすい状態を整えます。あわせて、朝の光・食事リズム・寝る前のルーティンなど、自宅でできる小さな工夫もお伝えします。
動ける範囲を少しずつ広げる(寛解期)
主治医と相談しながら少しずつ動ける状態に戻ってきた方には、歩行の質・姿勢・体幹の安定を整える運動指導を組み合わせます。「運動しなければ」という強迫的なプレッシャーではなく、「散歩がしんどくない身体」を支える方向で進めます。
以下の状態は、当院ではなく精神科・心療内科の主治医や救急医療の領域です。当院での施術は、状態が落ち着いてからのご利用をお願いしています。
- 希死念慮(死にたい・消えてしまいたいという気持ち)が続く → 主治医、または「いのちの電話」「よりそいホットライン」等の相談先へ
- 食事や水分がほとんど摂れない・寝たきりで動けない → 主治医に連絡、必要なら救急医療
- 幻覚や妄想がある(うつ病以外の疾患の可能性) → 精神科を受診
- 双極性障害(躁うつ病)の鑑別がまだついていない → 主治医の判断後に来院
- ECT(電気けいれん療法)を受けた直後 → 主治医の許可後に来院
- 主治医が決まっていない・治療を中断している → まずは医療機関の受診を
体調と相談しながら無理のないペースで
状態が比較的安定している方は、2〜3週間に1回を目安にしています。体調に波がある時期は、来られる日に来る形で構いません。当日のキャンセルや変更も気兼ねなくご連絡ください。体調不良ややむを得ない理由でのキャンセルは、料金を頂戴していません。
主治医のうつ病治療と並行しながら、ご本人が続けられるリズムを一緒に探していきます。
寛解期の維持と再発予防
寛解期に入った方は、月1回程度のメンテナンスに切り替える方が多いです。うつ病は季節の変わり目・ストレス・睡眠不足・身体の不調をきっかけに再燃することがあるため、定期的なケアで身体の変化に早く気づくことを目指します。
気分の変化を感じた時、薬の調整時期、休職・復職のタイミングなどは、必ず主治医とご相談ください。
動けない日があっても大丈夫
うつ病は、日によって・時間によって状態が大きく揺れることがあります。「予約したのに行けない」「説明する元気もない」と思う日もあるかもしれません。それはうつ病の症状の一部であって、ご本人の責任ではありません。体調不良ややむを得ない理由でのキャンセルは料金を頂戴していませんので、その日の体調を最優先にしてください。
ご家族と一緒のご来院も歓迎しています。動けない時期に、ご家族が代わりに状況をお伝えくださる形でも構いません。少しずつ、一緒に身体を整えていきましょう。
※ 保有資格として、理学療法士を取得していますが、当院では整体師として活動しています。
※ 当院で提供するサービスは施術や運動指導であり、医療機関が提供するリハビリや精神医療とは異なります。
※ 希死念慮・自殺念慮が強い時は、主治医・「いのちの電話」(0120-783-556)等の相談窓口を優先してください。


