側湾症は手による治療で治るのか?早期対応と軟部組織の柔軟性から考える
はじめに
側湾症と診断されて「この身体の歪みは本当に治るのだろうか」と不安に感じている方はとても多いと思います。特に思春期に多く見られる思春期特発性側湾症(Adolescent Idiopathic Scoliosis:AIS)は、お子さんの姿勢を心配する親御さんからのご相談も少なくありません。今回は、側湾症は手による治療でどこまで改善が期待できるのか、当院の考え方を臨床経験と近年のエビデンスを交えながら整理します。
第一章:できるだけ早く対応することが最も重要
側湾症の改善においてもっとも大切なのは、診断されたら、あるいは気づいた段階でできるだけ早く介入することです。年齢を重ねてから改善に取り組もうとすると、改善率は大きく下がってしまいます。40代・50代、さらに高齢になると、関節周囲の靭帯が硬くなり、椎体そのものの形状も変形したまま固まってしまうため、骨性の変形を後から戻すことは容易ではありません。一方で、成長期のうちに早期介入を行えば、装具や手術に頼らずに済む可能性も残されています。思春期特発性側湾症に対する手技療法のシステマティックレビュー・メタ解析では、Cobb角やSRS-22スコアの改善に一定の効果が報告されており、早期の保存的介入の意義が示唆されています(Fan et al., 2023)。気づいた段階から予防的に身体をケアしていくことが、将来の負担を減らす大切な一歩になります。
第二章:側湾症はなぜ生じるのか
側湾症の原因については、ホルモンバランスや心理社会的ストレスなど様々な要因が報告されていますが、近年有力視されているのが「骨の成長速度と靭帯・神経系の成長速度の差」という考え方です。成長期の子どもは椎体(背骨の1個1個)が急速に縦方向へ伸びる一方で、それを取り巻く靭帯や脊髄・硬膜といった組織の伸長が追いつかないことがあります。この緊張のギャップが、ねじれを伴う三次元的な背骨の歪みを形成すると考えられています。また、筋膜や皮膚といった軟部組織の張力異常も姿勢を固定する一因になり得ます。Romanoらは、軟部組織の緊張異常や可動性制限に対する手技的アプローチが、成長期の側湾症の保存療法の一助となり得ると整理しており、他の保存療法と組み合わせる価値が示唆されています(Romano & Negrini, 2008)。
第三章:当院のオステオパシーでできること
では、当院のオステオパシーは側湾症に対して何ができるのでしょうか。まず若年層、特に成長期のお子さんであれば、変形の程度にもよりますが、姿勢や柔軟性の改善を通じて十分に変化が期待できる可能性があります。一方で、40代・50代以降に進行した側湾症では、骨自体の形状や靭帯の硬縮がすでに固定されており、骨性の変形そのものを短期間で戻すことは難しいのが実情です。ただし、側湾症の姿勢には筋肉・筋膜・皮膚など軟部組織の柔軟性の低下が必ずと言ってよいほど関わっています。手による治療でこれらの組織の張力を丁寧に整えることで、「今の姿勢よりも楽で、まっすぐに近い姿勢」をつくることは、いくつになっても可能だと考えています。
おわりに
側湾症についてまず大切なのは、できるだけ早く対応することです。早期対応によって、手術や装具に頼らずに済む可能性が広がり、必要な場合でもそれらと手による治療・セルフケアを併用することで、身体の負担を減らしながら姿勢を整えていくことができます。成人の方であっても、「今よりも楽に、今よりもまっすぐに」を目標に、軟部組織の柔軟性を取り戻すことは十分可能です。側湾症でお悩みの方、お子さんの姿勢が気になる方は、お一人で抱え込まず、どうぞお気軽にご相談ください。
参考文献
(Fan et al., 2023) Spinal Manual Therapy for Adolescent Idiopathic Scoliosis: A Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials
(Romano & Negrini, 2008) Manual therapy as a conservative treatment for adolescent idiopathic scoliosis: a systematic review
(Ceballos-Laita et al., 2024) Effects of High-Velocity Spinal Manipulation on Quality of Life, Pain and Spinal Curvature in Children with Idiopathic Scoliosis: A Systematic Review
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