人工股関節の手術後は、痛みが軽くなっても「動きにくさ」「歩き方の違和感」「腰や膝への負担」が残ることがあります。手術はうまく終わっていても、長く続いた動きの癖や筋力低下、瘢痕の影響が残っていることは少なくありません。
そのため、股関節だけを見るのではなく、骨盤・腰椎・膝・足首まで含めた使い方を整えながら、日常生活をより安定させていく視点が大切です。
一般的には、術後リハビリ、可動域練習、筋力トレーニング、歩行練習、日常生活指導などが行われます。人工関節を守りながら回復を進めるうえで重要な取り組みです。
ただ、股関節の動きだけを追っても、骨盤や体幹の癖、反対側へのかばいが残ると、歩きにくさや疲れやすさが続くことがあります。術後だからこそ、全身の連動まで整理していくことが役立ちます。
OQでは、人工股関節術後の悩みを「股関節だけの問題」とは捉えません。骨盤の傾き、腰椎の動き、太ももの前後の張り、足部の接地などが重なることで、人工関節の周囲に無理が残っていることがあります。
そのため、術後組織に配慮しながら、歩行や立ち座りの中でどこに無理が出ているのかを全体として見ていきます。人工関節を長く良い状態で保ちやすい身体づくりを目指します。
回復段階に合わせて整える目安
動きの硬さや歩行の違和感が残る時期は、初期段階では1〜2週間に1回程度で状態を確認していくことが多いです。変化が安定してきたら、少しずつ間隔を広げていきます。
術後の経過や生活背景によって必要な調整は変わるため、その方に合った進め方を一緒に考えていきます。
人工関節に無理をため込みにくい身体へ
症状が落ち着いたあとも、歩く量が増えると腰や反対側の股関節に負担が出る方もいます。そのため、必要に応じて2〜4週に1回程度で状態を確認していくことがあります。
人工関節だけで頑張る状態を避けて、全身で支えられる動きを保つことが、長期的な安心につながることがあります。
「手術したのに」と責めすぎなくて大丈夫です
術後の回復には個人差があり、同じ時期でも感じ方は人それぞれです。思うように戻らない時ほど、不安や焦りが強くなりやすいものです。
だからこそ、結果だけで判断せず、今の身体で何が回復を妨げているのかを一つずつ整理していくことが大切です。安心して動ける状態を一緒に目指していきましょう。
手術前後を通して股関節への負担の背景を知りたい方に関連しやすいページです。
Symptoms 大腿骨頸部骨折術後股関節術後の歩行や生活動作の回復が気になる方はこちらもご覧ください。
理学療法士・健康科学修士。術後の歩行や動作の再調整について、関節そのものだけでなく、身体全体の使い方まで含めて整理しながらサポートしています。
※当院で行うのは、自費での施術と身体づくりのサポートです。医療機関での術後リハビリや診療に代わるものではありません。
※強い腫れや発熱などがある場合は、主治医への相談が優先となります。
