「何をしても泣きやまない」——生後数週から3ヶ月頃の赤ちゃんを持つお母さん・お父さんにとって、これほどつらい経験はないかもしれません。
赤ちゃんが理由もなく長時間泣き続ける状態を「コリック(乳児疝痛/colic)」と呼びます。医学的な定義では「健康な赤ちゃんが1日3時間以上、週3日以上、3週間以上泣く」とされますが、定義に当てはまるかどうかよりも、「何をしても泣きやまない」というご両親の苦しみが問題の本質です。
まず最初にお伝えしたいのは——コリックはご両親のせいではありません。「何かが間違っている」のではなく、赤ちゃんの体がまだ外の世界に慣れる途中なのです。
こんな様子が見られますか?

✔ 毎日決まった時間帯(多くは夕方〜夜)に激しく泣く
✔ 泣いているとき、顔を真っ赤にして体を硬くする
✔ 膝をお腹に引き寄せるように丸まる
✔ お腹が張っている感じがする
✔ 授乳後にげっぷがうまく出ない
✔ 授乳中もそわそわして落ち着かない
コリックの原因は一つではない
「お腹にガスがたまっている」「消化が未熟」と言われることが多いですが、コリックの原因は単一ではなく、複数の要因が重なり合っていることがほとんどです。
消化管の未熟性:腸の自律神経支配がまだ十分に成熟しておらず、蠕動運動が不規則になりやすい状態です。
迷走神経の機能:迷走神経は消化管の運動を制御する主要な神経です。頭蓋底(後頭骨と側頭骨の間)を通るこの神経に微妙なストレスがかかっていると、消化管の機能に影響が出ることがあります。
横隔膜の緊張:横隔膜は呼吸だけでなく、胃と食道の境界を安定させる役割も持っています。横隔膜の緊張は、逆流や不快感の原因になりえます。
自律神経系のバランス:新生児は交感神経優位の状態から、副交感神経とのバランスへ移行する途上にあります。この移行がうまくいかないと、過覚醒状態が続きやすくなります。
OQのオステオパシーではこう考えます
コリックの赤ちゃんに対して、OQでは「お腹だけ」を見るのではなく、体全体を評価します。
頭蓋底の評価:後頭骨と側頭骨の関係を確認し、迷走神経の通り道に圧縮がないかを調べます。出産時——特に長時間の分娩や吸引・鉗子分娩——で後頭骨に力がかかると、迷走神経の通り道が影響を受けることがあります。
横隔膜の評価:呼吸パターンと横隔膜の緊張を触診します。横隔膜の穏やかなリリースは、胃食道接合部の機能改善につながります。
骨盤と仙骨の評価:骨盤の歪みは、その上にある内臓の位置関係にも影響します。
全身の筋膜パターン:赤ちゃんの体全体の緊張パターンを読み取り、穏やかに解放していきます。
施術について
治療はすべて、ごく穏やかな手技で行います。赤ちゃんを泣かせないように、お母さんの腕の中や授乳中に施術することもあります。
後頭骨の減圧(迷走神経の通り道の解放)、横隔膜のリリース、腹部の筋膜の緊張の解放、仙骨の調整——これらを赤ちゃんのペースに合わせて行います。
コリックは通常、生後3〜4ヶ月で自然に落ち着きます。しかしオステオパシーの介入によって、その期間を短縮したり、症状の強さを和らげたりできるケースが少なくありません。
ご家庭でのヒント:
✔ コリックホールド:赤ちゃんをうつ伏せにして前腕に乗せ、手でお腹を軽くサポートする抱き方
✔ 穏やかな腹部マッサージ:時計回りにお腹をなでる(腸の蠕動の方向に沿って)
✔ 刺激の調整:コリックの時間帯の前に、環境の刺激(音、光)を減らす
大切にしていること
コリックに対するオステオパシーのアプローチは、「泣きを止める」ことではありません。「体が自分で消化の調和を取り戻せる条件を整える」ことに焦点を当てています。
小児オステオパシーの世界的権威であるCarreiro博士の治療原則「Less is more(少ないほど良い)」——赤ちゃんの体にはまだ計り知れない可能性が開かれています。その可能性を邪魔しているものを取り除くだけで、体は自分で整っていきます。
そして何より、つらい思いをされているご両親への言葉を忘れません。「数ヶ月で落ち着きますよ」という一般論ではなく、今この瞬間のつらさに寄り添い、具体的にできることを一緒に考えます。
よくある質問
Q. コリックにオステオパシーは効果がありますか?
コリックには複数の要因が関わっているため、「必ず効く」とは言えません。しかし、迷走神経や横隔膜など構造的な要因が関与しているケースでは、穏やかなオステオパシーの介入で泣く時間が減ったり、症状が和らいだりすることが少なくありません。
Q. 何回くらいで変化が出ますか?
個人差がありますが、1〜3回の施術で変化を感じられることが多いです。「泣く時間が短くなった」「夕方のぐずりが穏やかになった」という声をいただきます。
Q. 新生児でも施術を受けられますか?
はい、生まれてすぐから受けられます。新生児への施術は数グラムの圧で行う非常に穏やかなもので、赤ちゃんが泣いていても寝ていても施術できます。
ご予約・お問い合わせ
赤ちゃんのコリックでお悩みでしたら、まずはお気軽にご相談ください。赤ちゃんの月齢と症状をお伝えいただけるとスムーズです。託児サービスもありますので、上のお子さまと一緒にお越しいただけます。
✔ LINE・お電話にてご予約を承ります
✔ 赤ちゃんの施術は院長・坂田が担当します(1階)
✔ 受付時間:9:00〜22:30(21:30最終受付・完全予約制)
料金:60分枠 11,000円(施術時間 約40分)/初診料 3,300円(中学生以下 2,200円)
LINE予約(院長・坂田) | お電話 075-822-3003
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