足関節骨折は、内果(うちくるぶし)・外果(そとくるぶし)・後果のいずれか、または複数が同時に折れる骨折です。転倒・捻挫の延長・スポーツ中の外傷で生じやすく、ずれ(転位)が大きい場合や関節面を含む場合は観血的整復固定術(ORIF)が選択されます。
- 外果骨折・内果骨折・後果骨折・三果骨折
- Pilon骨折(脛骨遠位端の関節面骨折・重症)
- プレート・スクリュー・髄内釘などによる固定
- 術後早期からの可動域訓練(底屈・背屈・内反・外反)
- 段階的な荷重(免荷→部分荷重→全荷重)
- 装具(短下肢装具・歩行ブーツ)による保護
- 抜釘の判断(部位・年齢・症状による)
足関節は距腿関節(脛骨・腓骨と距骨)・距骨下関節(距骨と踵骨)が組み合わさった複雑な関節で、わずかな硬さや角度のズレでも歩行に大きく影響します。退院後・保険リハ卒業後も背屈制限・腫れ・蹴り出しの違和感が長く残ることが多く、段差・坂道・スポーツへの復帰を見据えると、長期的な視点でのリハビリが必要です。
術後の目標は「歩けること」だけではなく、「安心して動けること」です。足首は地面に接する最初の関節であり、わずかな硬さが膝・股関節・腰までの全身に影響します。足首が硬いまま放置すると、反対側の膝や腰に負担が移ることが珍しくありません。
足関節骨折術後は、距腿関節・距骨下関節・足部の小さな関節(リスフラン・ショパール関節など)の動きが連動して失われていることが多く、見た目以上に足の柔軟性が低下しています。当院では、足関節周囲の硬さと、下腿・膝・股関節・骨盤を含む下肢全体の動きの再教育を組み合わせて、ご本人とご家族が安心できる動作レベルを目指します。
また、術後に残る腫れぼったさ・冷感・しびれは、固定材そのものではなく、周囲組織の循環・神経の過敏が背景のことが多いです。整形外科的な評価と並行して、足部の循環と感覚を整える役割を担います。
なお、画像診断・抜釘判断・疼痛治療は医療機関の専門領域です。当院では主治医のリハビリ計画と並行し、生活動作の質と再損傷予防を支える役割を担います。
距腿関節と距骨下関節の動きを分ける
足関節は2つの関節が積み重なった構造です。術後はこの2つの動きが「ひとかたまり」になりがちで、これが背屈制限・蹴り出しの違和感につながります。一つひとつの関節の動きを丁寧に取り戻していきます。
下腿・膝・股関節の連動の再教育
足首をかばうことで、ふくらはぎ・膝・股関節・骨盤に現れた捻れや筋緊張を整え、下肢全体で支える感覚を再教育します。腓骨筋・後脛骨筋・前脛骨筋など、足首を支える筋群の機能を段階的に再活性化します。
歩行・動作パターンの最適化
歩行のかかと接地→中間期→蹴り出し、と段階的に歩行の質を整えるための、安全な歩き方の指導を行います。歩幅・足の運び・体重移動を細やかに整えます。スポーツや仕事への復帰を見据えた動作練習も組み込みます。
腫れ・循環のケア
術後数か月経っても残る足首の腫れぼったさ・冷感には、足部・下腿の循環を整えるアプローチを行います。組織の浮腫が引くと、関節の動きも軽くなり、立ち仕事の辛さも減ります。
段階的に動作の質を整える
退院後・保険リハ卒業後は、おおよそ1週間に1回のペースをお勧めしています。動作が安定してきたら、徐々に間隔を延ばしていきます。
無理のない範囲で続けられる頻度を、ご本人・ご家族・主治医のリハビリ計画と相談しながら設計します。
変形性足関節症の予防と長く歩ける身体づくり
状態が安定してきたら、2〜4週に1度のメンテナンスに切り替えることをお勧めしています。
足関節骨折は、関節面の損傷を伴った場合、将来的に変形性足関節症のリスクが高くなることが知られています。両足の体重支持力と歩行戦略を継続的に整え、長く歩ける身体づくりを支えます。
動き続けることが、回復を支える
足の骨折後はできる範囲で動き続けることが、生活の質を最も大きく左右します。
足首は身体の土台です。退院後の数か月の使い方が、半年後・1年後の歩きやすさを大きく決めます。腫れや背屈制限を抱えたまま動き続けると、反対側の膝・股関節・腰への負担が積み重なることもあります。ご家族の協力も大きな力になります。
ぜひ、ご家族と一緒にご来院ください。動きやすさが戻ると、外出する楽しみも戻ってきます。
※ 保有資格として、理学療法士を取得していますが、当院では整体師として活動しています。
※ 当院で提供するサービスは施術や運動指導であり、医療機関が提供するリハビリとは異なります。


