オステオパシーと整体の違い

「整体とオステオパシー、何が違うんですか?」

これは当院で一番多い質問のひとつです。答えは意外とシンプルで、一番の違いは「成り立ち」にあります。

オステオパシーは1874年にアメリカで医師A.T.スティルが創始した医学体系で、解剖学・生理学に基づいた体系的な教育課程があります。一方、日本の「整体」は特定の創始者や統一された教育基準を持たない総称で、技術の内容は施術者によって大きく異なります。

どちらが「良い・悪い」ではありません。ただ、中身がかなり違うので、選ぶ前に知っておいた方がいいことがあります。

「整体」とは何か

「整体」は、実は一つの技術ではありません。

日本で「整体」と呼ばれているものには、中国伝統医学系、日本古来の骨格矯正、筋膜リリース、リラクゼーション系など、さまざまな技術が含まれています。共通の資格制度や教育カリキュラムがないため、「整体師」の技術レベルには大きなばらつきがあります。

素晴らしい整体師もたくさんいます。ただ、数日間の講座で開業している方もいれば、数年間かけて学んでいる方もいる。選ぶ側にとっては、「整体」という看板だけでは判断しにくいのが正直なところです。

「オステオパシー」とは何か

オステオパシー(Osteopathy)は、1874年にアメリカ人医師アンドリュー・テイラー・スティルが創始した医学体系です。

欧米では大学教育として確立されており、4〜6年間のフルタイム課程で解剖学、生理学、病理学、臨床医学を徹底的に学んだ上で、手技による評価と施術を行います。WHO(世界保健機関)もオステオパシーの教育ガイドラインを定めています。

日本ではオステオパシーの法的な資格制度がないため、「オステオパシー」を掲げる院の教育背景もさまざまです。海外の大学で正規の学位を取得した者もいれば、短期セミナーで学んだ者もいます。この点は整体と同じ課題を抱えています。

具体的な違い——5つの軸で比較

比較軸整体オステオパシー(国際基準)
① 教育背景統一基準なし。数日〜数年まで幅がある大学4〜6年のフルタイム教育。解剖学・生理学・病理学・臨床医学を含む
② 対象範囲多くは肩こり・腰痛など筋骨格系の症状が中心筋骨格系に加え、内臓、頭蓋、循環器系、神経系まで含めた全身を対象
③ 評価の仕方痛い場所を中心に評価することが多い症状のある部位だけでなく、体全体の動きや組織の状態を手で評価(触診)して、根本的な制限を探す
④ 考え方の軸「歪みを矯正する」「筋肉をほぐす」アプローチが多い「体には自ら回復する力がある。その力を妨げている要因を取り除く」というスティルの哲学が基盤
⑤ 国際的な位置づけ日本独自の総称で、海外に直接対応する概念がない欧米を中心に世界30カ国以上で法制化。アメリカではD.O.(Doctor of Osteopathic Medicine)として医師資格

オステオパシーの出発点

オステオパシーの創始者スティルは、こう表現しています。「体は自らの薬局を持っている(The body is the living pharmacist)」と。

つまり、外から何かを足すのではなく、体の中にすでにある回復力が働ける環境を整えること。これがオステオパシーの出発点です。痛い場所を揉みほぐすのではなく、「なぜそこに痛みが出ているのか」を体全体から探していきます。

オステオパシーの歴史と哲学について詳しく知る

「時間の長さ=効果」ではありません

整体やリラクゼーションでは「60分コース」「90分コース」のように、時間の長さで料金が決まることが多いと思います。長く揉んでもらった方が効きそうな気がしますよね。

でも、オステオパシーの施術は「時間をかけてほぐす」こととは少し違います。全身を評価して、体が変化するために必要なことを必要なだけ行う。必要以上に刺激を加えると、かえって体の回復を妨げることもあります。

当院の院長施術では、施術時間は約20〜40分です。短く感じるかもしれませんが、その中で全身の評価と施術を行い、体に必要な変化を引き出します。「長い=良い」ではなく、「的確な評価と必要十分な施術」がオステオパシーの考え方です。

料金について——何と比べるか

「整体より高いですよね?」と聞かれることがあります。正直にお伝えすると、日本の整体と比べれば高めです。

ただ、参考までにお伝えしておくと、海外ではオステオパシーは医療専門職です。イギリスでは再診30分で£48〜56(約1万円前後)、オーストラリアでも同程度、香港やシンガポールなどアジアの都市部ではその2〜3倍になることも珍しくありません。

オステオパシーの料金は「揉みほぐし60分いくら」ではなく、「全身を評価し、必要な施術を的確に行う専門家の技術料」です。何と比較するかで、印象はだいぶ変わると思います。

こんな方にはオステオパシーが向いています

正直にお伝えすると、肩こりや腰の張りを一時的に楽にしたいなら、腕の良い整体師で十分なことも多いです。

でも、こんな場合はオステオパシーの方が合っているかもしれません。

  • 何度も同じ症状を繰り返す
  • 複数の不調が同時にある(頭痛+胃の不調+肩こり、など)
  • 原因がよくわからないと言われた
  • 内臓や自律神経の問題が関わっていそう
  • 赤ちゃんや妊婦さんで、安全な手技を受けたい
  • 「長時間もみほぐし」ではなく、体の仕組みに基づいたアプローチを受けたい

当院のオステオパスについて

院長の坂田雄亮は、英国スウォンジー大学(Swansea University)でオステオパシー学士(BSc Ost)を取得。その後、ベルギーの卒後教育機関morphologicumにて、アジア人ではただ一人5年間のEVOST(オステオパシー領域における進化医学)を修了しました。これまで世界10カ国以上でオステオパシーを学んでいます。

副院長の大村颯太は、理学療法士(国家資格)・健康科学修士を持ち、総合病院・整形外科での臨床経験を活かした施術を行います。脳卒中後の自費リハビリ、下肢の症状、歩行指導を専門とし、様々な教育機関でオステオパシーを継続的に学んでいます。

「オステオパシー」の看板だけでなく、どこで何を学んだかを確認することが、良い施術者を選ぶ一番の手がかりです。

よくある質問

Q. オステオパシーは整体より痛くないですか?

オステオパシーの手技は非常に幅広く、骨をボキボキ鳴らすものから、ほとんど触れているだけのソフトなものまであります。当院では体の状態に合わせて手技を選びます。「痛い施術=効く」とは考えていません。

Q. 整体に通っていますが、オステオパシーに変えた方がいいですか?

今の整体で改善しているなら、無理に変える必要はありません。ただ、何度通っても同じ症状を繰り返す場合や、体全体の問題が気になる場合は、一度オステオパシーの視点から体を評価してみる価値はあると思います。

Q. 料金はどのくらいですか?

当院の院長施術は、初診14,300円(60分程度)、再診11,000円(60分枠)・5,500円(30分枠)です。整体と比較すると高めに感じるかもしれませんが、海外ではオステオパシーは医療専門職であり、同等かそれ以上の料金が一般的です。詳しくは料金ページをご覧ください。

まずはお気軽にご相談ください

「自分の症状にはどちらが合っているんだろう?」と迷ったら、お気軽にお問い合わせください。現在の状態をお聞きした上で、正直にお伝えします。

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京都オステオパシーセンターOQ
〒604-8366 京都府京都市中京区七軒町466
阪急大宮駅 徒歩2分 / 受付 9:00〜22:30(完全予約制)

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