生まれたばかりの赤ちゃんの頭を見て、「あれ、ちょっと細長い?」と思ったことはありませんか。それはまったく正常なことです。赤ちゃんの頭は、産道を通り抜けるために自ら形を変えたのです。
赤ちゃんの頭は「やわらかい」
大人の頭蓋骨は硬い一枚岩のように思えますが、新生児の頭蓋はまったく違います。まだ完全に骨化していない複数の骨片で構成されており、縫合(suture)と呼ばれる柔らかい結合組織でつながっています。さらに、複数の骨が交わる場所には泉門(fontanelle)という「すき間」があります。この構造のおかげで、赤ちゃんの頭蓋骨は互いに重なり合ったり、ずれたりすることができるのです。
Molding(モールディング)とは
分娩時、赤ちゃんの頭は産道の最も狭い部分を通過しなければなりません。このとき頭蓋骨の骨片が重なり合って頭の形を変える現象をMolding(モールディング)と呼びます。赤ちゃんは受動的に「押し出される」のではなく、骨盤の形状に応じて回旋し、頭の形を適応させながら降りてきます。
これは「異常」ではない
Moldingは正常な生理的プロセスです。生まれた直後の赤ちゃんの頭が細長かったり、左右非対称だったりするのは、産道を通った証です。ほとんどの場合、生後数日〜数週間で自然に解消されます。
赤ちゃんが泣いたり、おっぱいを吸ったり、あくびをしたりするたびに頭蓋骨に微細な動きが加わり、重なっていた骨が徐々に元の位置関係に戻っていきます。赤ちゃんの日常の活動そのものが、頭蓋の形を整える力になっているのです。
回復が遅い場合
まれに、Moldingの解消が遅れるケースがあります。分娩が長引いた場合、吸引分娩や鉗子分娩で外部からの力が加わった場合、急速な分娩で骨盤による「整形」の時間が不十分だった場合などです。
頭蓋オステオパシーの役割
新生児の頭蓋に対するオステオパシーのアプローチは極めて穏やかです。使われる力は数グラム——赤ちゃんのまぶたに触れる程度の圧です。目的は骨を「動かす」ことではなく、Moldingの自然な解消プロセスを助けることです。
オステオパシーが助けられるケースとしては、Moldingの自然な解消が遅れている場合、頭の形の非対称が続いている場合(斜頭症)、授乳がうまくいかない場合、赤ちゃんがいつも同じ方向を向く場合(向き癖)、赤ちゃんがよく泣く・落ち着かない場合などがあります。
帝王切開で生まれた赤ちゃん
「帝王切開ならMoldingはないから問題ない」と思われがちですが、実はそう単純ではありません。帝王切開で生まれた赤ちゃんは骨盤による段階的な「整形」を経験していませんが、子宮内での姿勢や出生前の陣痛による圧力パターンが頭蓋に影響を与えていることがあります。
いつ相談すべきか
生後2〜3週間経っても頭の形の非対称が目立つ場合、赤ちゃんがいつも一方だけを向く場合、授乳に困難がある場合、赤ちゃんが過度に泣く場合は、小児科医やオステオパスへの相談を考えてもよいかもしれません。
※ 急を要する症状(泉門の膨隆、持続的な嘔吐、意識レベルの変化など)がある場合は、すぐに小児科を受診してください。頭蓋オステオパシーは医療の代替ではありません。
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