「オステオパシーって何ですか?」
よく聞かれます。ネットで検索すると「全身を見る」「根本原因を探す」「自然治癒力を引き出す」といった説明が出てきます。
でも正直に言うと、この説明だけでは不十分です。なぜなら、整体もカイロプラクティックも理学療法も、同じことを言えるからです。
ここでは、オステオパシーとは何か——そして、なぜ当院がオステオパシーの「原典」にこだわるのかをお話しします。
オステオパシーとは?
オステオパシー(Osteopathy)は、1874年にアメリカの医師アンドリュー・テイラー・スティル(Andrew Taylor Still, M.D., D.O.)が創始した手技による自然医学です。
薬も機械も使わず、施術者の手だけで身体を評価し、施術します。アメリカではオステオパシー医師(D.O.)は医師免許として認められ、イギリス、フランスなど30カ国以上で法的に確立されています。WHOも安全で効果的な医療として認めています。
ただ、160年の歴史の中で、スティルが本来伝えようとしたことの多くは、教科書の伝言ゲームの中で薄まってきました。当院が大切にしているのは、その「薄まる前のオステオパシー」に立ち返ることです。
「全身を見る」だけではない
多くのオステオパシー院のウェブサイトには、こう書かれています。
「全身的アプローチで、根本原因を探します」
これ自体は間違いではありません。でも、この言葉だけでは、オステオパシーが何であるかを説明したことにはなりません。整体師も、カイロプラクターも、鍼灸師も、同じ説明ができるからです。
では、オステオパシーにしかない独自性とは何でしょうか。
それは、創始者スティルが身体に見出した「原理」にあります。
スティルが見ていた世界
スティルは、南北戦争の従軍医師でした。3人の子どもを髄膜炎で亡くし、当時の医学のあり方に疑問を持ち、10年の研究を経て新しい医学体系を生み出しました。
彼が見ていたのは、部品としての身体ではありませんでした。
スティルは、身体を流れる「力の軌道」を読んでいました。血液がどの動脈を通り、どこで妨げられているか。筋膜がどの方向に引っ張られ、骨がどのように変位しているか。内臓の動きが横隔膜にどう影響し、それが腰椎にどんな負担をかけているか。
彼の言葉で言えば、身体の「Material Form(動的な形態)」と「Vital Motions(生命的運動)」——今この瞬間の身体がどのような力を受け、どのように応答しているか——を読み取ること。
スティルは「何がブロックされているか」ではなく、「力はどの方向に伝達されているか」を問いました。
そして、その力の流れを妨げているものを取り除けば、身体は自ら回復に向かう。これがオステオパシーの根本にある考え方です。
「構造と機能」の話ではない
オステオパシーの教科書には「構造と機能は相互に関連する(Structure and function are reciprocally interrelated)」という原則が載っています。世界中のオステオパシー学校で教えられています。
しかし実は、スティル自身はこの文章を一度も書いていません。
スティルの原典を分析した研究(Richard Douglas D.O.)によれば、スティルの4冊の著作の中で「structure」という単語はわずか85回しか登場しません。スティルが使っていたのは「Material Form」と「Vital Motions」——現代の教科書に残っている「構造と機能」は、スティルの概念を薄めたコピーなのです。
こうした「伝言ゲーム」は100年以上にわたって続いてきました。当院の院長・坂田は、この伝言ゲームの結果ではなく、スティルの原典そのものに立ち返ることをライフワークとしています。
当院が「原典」にこだわる理由
院長の坂田雄亮は、イギリスでBSc(Ost)(オステオパシー理学士号)を取得し、世界10カ国以上でオステオパシーを学んできました。
その中で出会ったのが、EVOST(Evolutionary Osteopathy=進化医学×オステオパシー)という5年間のプログラムです。EVOSTの創始者マックス・ジラルダン(Max Girardin)は、スティルの原典を1828年の辞書で一語一語読み解き、150年前の言葉が現代科学とどう接続するかを明らかにした人物です。
坂田はこのプログラムを修了したアジア人唯一の施術者です。
EVOSTを通じて坂田が学んだのは、オステオパシーのテクニックではありません。オステオパシーの「ものの見方」そのものです。
目の前の患者さんの身体に、どのような力が働き、その力はどこで妨げられ、形態がどう変化しているのか——それを高い解像度で読み取るための「脳内モデル」を、一生かけて削り続けること。スティルの言葉を借りれば、「脳内に生きた解剖学の絵(Living Pictures of Anatomy)を構築する」ことです。
患者さんにとっては何が違うのか
哲学の話が長くなりました。患者さんにとって大切なのは「で、私の身体に何をしてくれるの?」ということだと思います。
当院の施術で感じていただけるのは、おそらくこういうことです。
痛い場所を揉むだけではない。 腰が痛くても、足首を触ったり、お腹を触ったりすることがあります。それは、痛みの原因が腰にないかもしれないからです。昔の捻挫、手術の痕、日常の姿勢——全身のつながりの中から、力の流れが妨げられている場所を探します。
非常にソフト。 「え、これで何か変わるの?」と驚かれる方が多いです。強い力で矯正するのではなく、身体が自ら変化できる条件を整えます。
正直に伝える。 1回で治る、必ず改善する、とは言いません。何が起きていて、どのくらいかかりそうか、正直にお伝えします。
二人の施術者
坂田 雄亮(院長)
BSc(Ost) オステオパシー学士 / EVOST修了(アジア人唯一)/ はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師
小児・妊婦・皮膚疾患・内臓疾患・頭蓋オステオパシーが専門。スティル哲学の原典に立ち返り、「力の軌道を読む」オステオパシーを実践しています。
大村 颯太(副院長)
理学療法士 / 健康科学修士
脳卒中後リハビリ・下肢症状・腰痛・歩行指導・インソールが専門。総合病院・整形外科での臨床経験を活かし、科学的な視点で施術と運動指導を行います。
よくある質問
Q. オステオパシーは痛いですか?
基本的にソフトです。「触れているだけ」のように感じる技法もあります。強い力で矯正するのではなく、身体の自己回復力が働ける状態を整えることを重視しています。
Q. 整体やカイロプラクティックと何が違いますか?
簡潔に言えば、歴史と哲学が違います。オステオパシーは1874年にアメリカの医師スティルが創始した医学体系であり、独自の原理に基づいています。「全身を見る」こと自体は他の手技療法でも行いますが、何を見ているか、どのように見ているかが異なります。当院ではスティルの原典に立ち返った「ものの見方」を大切にしています。
Q. 赤ちゃんや妊婦でも受けられますか?
はい。頭蓋オステオパシーなど非常にソフトな技法を使います。欧米では、赤ちゃんの夜泣きや向きグセ、頭の形の問題にオステオパシーを利用する家庭が増えています。院長の坂田は小児オステオパシーを専門の一つとしています。
Q. オステオパシーの哲学についてもっと知りたいです。
院長の坂田が、OLL(Osteopaths as Lifetime Learners)というプロジェクトを通じて、スティル哲学の復興と現代科学との接続について発信しています。同業者向けの深い内容ですが、ご興味のある方はnoteやOLLサイトをご覧ください。
まずはご相談ください
「自分の症状にオステオパシーが合うかわからない」という方も、お気軽にどうぞ。
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京都オステオパシーセンターOQ
〒604-8366 京都府京都市中京区七軒町466
阪急大宮駅 徒歩2分 / 受付 9:00〜22:30(完全予約制)/ 託児サービスあり
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